デュアロジック車運転のコツ

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僕は、ファンクホワイト(パールホワイト)のFIAT 500C 1.4 Loungeに乗っている。日本に導入されているフィアットの車は、一部を除いて、デュアロジックというセミオートマのメカニズムを搭載している。デュアロジック車は、アクセルペダルとブレーキペダルのみが付いており、クラッチペダルは付いていない。だからオートマ限定免許で運転できる。左足でクラッチを切る必要がなく、普通のオートマ車(トルクコンバーターを使ったタイプの車)と同じ様に、アクセルを踏めば自動変速してくれるからだ。

しかし、勘違いしないで欲しいのは、デュアロジックの変速装置は、普通のMT車と同じ乾式のクラッチ(乾式単板ダイヤフラム)が付いているということだ。そのMT車のクラッチを油圧と電子制御で自動的に制御してくれるというのがキモなのである。(だから、クラッチペダルが不要である。)だから、普通のトルコンオートマのようにクリープ現象によって車が動き出すことはない。坂道発進もご心配なく。5%以上の勾配の時は、ヒルホールドシステムというのが作動して、数秒間車が後ろへ下がらないようになっている。その間にアクセルをふかして発進する。

デュアロジック車を運転する感覚は、マニュアル車のそれと基本的に変わらない。マニュアル車の運転を(半)自動化したものと理解すべきだ。普通のMT車と違って、変速は必ずシーケンシャルとなるが。

まずは停車しておくときの注意点。ディーラーの営業さんも説明してくれたが、デュアロジック車を停車して置く時は、シフトノブを「N」(ニュートラル)の位置にいれるのではなく、「中央位置」(オートマでいうDの位置)または「R」(後退)の位置に入れておくというのがある。結局MT車と一緒なので、後ろから追突される可能性がある場合は「R」の位置に入れておき、追突されても前に進まないようにしておくべきだし、前から追突される恐れがある場合は、「中央位置」に入れておけば、追突されても後ろに進まないので二次被害を防ぐ事ができる。坂道であるならば、上り坂で停車するならば「中央位置」にいれておけば車が勝手に後退することもなく、下り坂で停車するならば「R」(後退)に入れておけば、車が勝手に坂を下っていくことを防ぐことができる。もちろん停車時は、サイドブレーキをキチンとかけておくのは常識であるわけですが。

デュアロジックの変速については、フィアットの主要諸元によれば、前進5段・後退1段となっており、前進は1速から5速まで、後退は1速のみとなる。一般的なMT車と同様である。現在何速のポジションであるかは、スピードメーターの真ん中付近に数字(またはRの文字)で表示される。

デュアロジックの動作モードは、自動モードとマニュアルモードがあって、マニュアルモードにすると、普通のMT車のように、自分でシフトアップしなければ、いつまでたっても1速のままである。しかし、走行中にブレーキを踏むと、勝手にシフトダウンしてくれるので、便利であると同時に、強くブレーキを踏むとより一層低速のギアにシフトダウンしてしまうので、必要に応じて自分で再シフトアップしなければならないケースが多い。上り坂でエンジンパワーが足りないのにシフトダウンをしないでずっと粘っていると、デュアロジックのコンピュータが勝手に判断して自動モードに切り替わると同時に、シフトダウンも実施してくれる。エンストするよりは良いと思うのだが、完全に自分の意思でシフトアップ・ダウンしたいならば、種類は少ないが、MT車を購入するのがよいだろう。

自動モードにしておくと、シフトアップもシフトダウンも基本的に自動的に実行してくれる。しかし、もっと加速したくてアクセルを一気に踏み込んでも(キックダウンしても)、自動でシフトダウンしてくれないケースも多いので、手動でシフトダウンしなければならない事が多々ある。(自動モードでも随時手動変速ができる。)走行中にブレーキを踏むと勝手にシフトダウンしてくれるのは、マニュアルモードと同じで、強くブレーキを踏んだ時はシフトダウンが過ぎてエンジンブレーキが利きすぎることがあるので、手動で再シフトアップしなければならない事が多々あるのも同じである。

デュアロジックの変速を手動で行うときは、ちょっとした工夫が必要である。といっても、マニュアル車の運転ができる人ならば、当然の配慮なのだが。つまり、変速する時は、アクセルを緩めるとスムーズに変速できるということである。特にシフトアップの時がそうだ。MT車では、変速時にクラッチを切る(クラッチペダル踏み込む)時には必ず、アクセルペダルを緩める操作をする。教習所ではクラッチとアクセルの動きは逆になると教わるはず。デュアロジックではクラッチペダルが無いので、シフトノブを操作する時は単にアクセルペダルを緩めるだけとなる。これだけでシフト操作がずっとスムーズになる。オートマ限定免許の人はちょっと練習する必要があるかもしれないが。

変速に関する以外にも、デュアロジックのシフトノブを操作する時の注意点がいくつかある。

まず、デュアロジックは制御用コンピュータによって電子制御されているので、シフトノブを使ったメカニカルな操作に対するレスポンス(応答)に有限の時間がかかるということだ。すばやくシフトノブを操作してもコンピュータはその物理的な動きについていけない。だから、シフトノブを動かしたら、1、2と2秒間の「間」を心の中で数えてから次の操作をしなければならない。

それと、やはり電子制御に起因する問題であるが、シフトノブの「機械的な状態」とコンピュータの保持する「電子的な状態」がずれる時があるという事実に注意すべきである。シフトノブを「R」(後退)に入れているにも関わらず、前進するケースがある事(私の経験で、実際にそういうことがあった。)を肝に銘じてほしい。そういう次第で、前進・後退を問わず、車を発車する時には、アクセルペダルを「軽く」踏む癖をつけておく事をお勧めする。思わぬ方向に動いたらすぐに「右足を踏みかえて」ブレーキを踏む。アクセルペダルから足を離せば少なくとも急加速は無くなるだろう。大切なことは、安全のために、ブレーキペダルにしろ、アクセルペダルにしろ、必ず右足を使うことだ。(MT車を運転する人は必ずそうしているはず。左足はクラッチ専用だからね。デュアロジック車では左足は使わない。)そうすれば、あなたが不本意に悲しいニュースに登場する事もなくなるし、修理代・損害賠償等の余計な出費をする必要もなくなる。

このような「状態のズレ」が起こったらどうすればよいか?答えは、「中央位置」(オートマでいうDの位置)に一度シフトし、必要であるならばそのあとに(心の中で2秒数えた後に)「N」(ニュートラル)に位置にすることだ。私の経験では、「中央位置」にしないでいきなり「N」(ニュートラル)の位置にしても、デュアロジックのコンピュータが「N](ニュートラル)を認識できないことがある。一度「中央位置」にすると、デュアロジックは状態の同期をとってくれるようで、機械的な位置と電子的な位置のずれが無くなる。

それと、エンジンをかける時、(もちろんブレーキを踏んで)シフトノブを「R」の位置にしていると、何やら警告音がしてキーが物理的に回らなくなる事がある。これはおそらくデュアロジックのコンピュータの初期化処理が、何らかの理由で、うまくいっていないからであると推察されるので、一度シフトノブを「中央位置」にすれば、キーが回ってエンジンがかかるようになる。これを知っておかないと、何時間もその場で立ち往生する羽目になるかもしれない。(僕は数十分で気がつきましたが、それでも炎天下でこういう状況になったので、かなりキツかった。)

最後に、これはデュアロジックと関係ないけど、何かの拍子でハンドルロックがかかってしまって、エンジンをかけようにもキーが回らなくなることがある。そういう時は、ハンドルを軽く左右に動かしながらエンジンキーを回してみるとエンジンがかかるようになるだろう。(経験者談)

どうだろう、デュアロジック。色々と留意すべき点があるのだが、これらの事を頭に入れてしまえば、デュアロジックは、お手軽に快適な操舵感を味わうことができる最高のオモチャになると思うよ。渋滞しても左足がかったるくなることはないわけだし。クラッチをつなぐ動作は、僕が左足で操作するよりもスムーズだし。(決して自慢できませんが・・・)僕はすっかり気に入っているんだけどね。こういう車に乗っていると峠道を走りたくなるわけで、上り坂をグイグイと駆け上がっていく時の爽快感は最高。下り坂の時は、安全運転を心掛けて、アクセルをほとんど使わずにエンジンブレーキでのんびりと降りていくんだけどね。

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当方、ディアロジックのグランデプントに載ってます。。。中古で購入したのですが、購入してから僅か二ヶ月、2千kmで、エンジンがロックしてしまいイグニッションも廻らない状態に…原因は、シフト認識不具合で、Rにギアが入っているのにインジケータはNポジションになっているというセンサーの不良らしいデス。 ミッション脱着、レッカー移動など、部品交換を含め約20万ほど掛かるそうです。痛かったデス… 楽しいクルマだけに、故障する事が とても痛い…

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この記事について

このページは、Webmasterが2010年11月27日 23:00に書いた記事です。

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